CLTを使った建築を検討するうえで、コストが気になるという方も多いでしょう。このページでは、CLTのコストの詳細やRC造やS造とのコスト比較、コストを抑えるための取り組みなどについて紹介します。
欧州におけるCLTの立法メートル当たりの単価が7万円を下回るのに対し、日本では2019年時点で15万円と2倍以上の価格がついています。欧州が日本に比べてCLTを安価で供給できる理由は、CLT市場が広く、スケールメリットを生かして高性能な工場設備を導入できるためです。
日本でCLTのコストを安くしようとすると、立法メートル当たりの原木の買取単価を1万円から3,000円まで下げないといけません。そのためには大量の材木を安定して集める必要がありますが、山主の所有面積が小さい日本では難しいのが現状です。
参照元:Spaceship Earth|CLTとは?特徴やメリット・デメリット、建築事例の紹介も (https://spaceshipearth.jp/clt/#価格)
CLTの販売価格は基本的にマザーボード(原判)の価格+加工費+輸送費で構成され、さらに構造設計費用や建て方費用などが加わる場合もあります。
CLTはマザーボードの最大面積がかなり大きいのが特徴で、事業者によっては最大幅が3,000mm、最大長さは1,200mmになることも。ただ、この最大面積でCLTが量産されるわけではなく、実際の建物に必要なCLT寸法をもとに、さまざまな寸法を組み合わせながら最適な歩留まりを算出。そのうえでマザーボードが製造されます。
また、CLTそのものの費用のほかに、構造計算や防耐火のための燃え代計算、耐火措置、断熱・遮音に関する計算などの設計にかかる費用も別途発生。さらに、CLTの特性を把握している施工技術者や大型クレーンに関する費用がかかることも考慮する必要があります。
参照元:eTREE|CLTの調達方法&コスト|建築家のためのCLT入門④(https://www.etree.jp/content/woodreport/industry-0006/)
岡山県が一般社団法人岡山県建築士事務所協会と連携して行ったCLT建築コスト調査によると、一定の条件(内装は木質仕上げ、断熱はCLT造と同程度)のもとでのCLT造・RC造・S造の建築コストを比較検討したところ、ほぼ同額という結果に。
比較対象となったのはCLT造で建築された延べ床面積315平方メートルの2階建て事務所の事例で、RC造・S造で建築した場合の建築コストや現場作業人員数、工事期間が比較検討されています。比較検討で明らかになったCLT造のメリットは以下の通りです。
一方で、CLTは従来の木造に比べて木材の利用量が多く、材料のコストにのみ目を向けると高くなるのがデメリットです。ただ、適材適所での利用や工期短縮によって、コスト高を抑えることができます。また、工期短縮により建物の事業利用の早期化を叶えられ、それに伴う収益の増大などを総合的に判断すると、CLTの利用が必ずしも建築コスト高になるとは言えません。
参照元:岡山県公式HP|CLTの建築コスト調査を行いました!<平成30年度>(https://www.pref.okayama.jp/page/600677.html)
CLT活用を進めるうえでコストが目下の課題になっているのを受け、さまざまな取り組みがされています。
たとえば、CLTパネルの低コスト施工法の開発では、プレキャストコンクリート構造で実用化されている工法を応用。従来の工法に比べて加工精度の影響を受けないのが特徴で、コストを抑えながらも現在の一般的な工法と同程度の構造性能を実現しています。
また、CLTの需要拡大と活用促進に向け、従来の15mmのフィンガージョイントを6~4mmにする技術を開発。消費電力量の半減や生産効率の向上により、製造コストの低減を可能にしています。そのほかにも、付加価値の高い非構造用CLT・保存処理CLTを製造する技術開発や製造・流通におけるコストと環境影響の評価により、製品価格の半減に向けた道筋の提示などが行われています。
参照元:国立研究開発法人 森林研究・整備機構|国産材CLTの製造コストを半減し 施工コストを他工法並みにする技術開発[PDF](https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/seikasenshu/2020/documents/p30-31.pdf)
上記の7つの会社のうちクロスマーク金物の8割以上の品目を取り扱い、自社工場で対応している会社である、3社をピックアップしました。各社の公式WEBサイトにあるクロスマーク金物に関する取り組み情報を参考に選定しています。
建築金物メーカー各社は、規格品以外も製造しておりそれぞれ特色があります。そこでCLTパネル接合用のクロスマーク表示金物関連情報とそれ以外に何を得意としている会社なのかについて調査し、まとめました。
現場視点の企画開発力で特注・OEM品にも強い
工場
会社情報
自社プレカット工場を持ち特注金物に積極的
工場
会社情報
規格品だけでなく各種オリジナル金物も開発
工場
会社情報
※参照元:公益財団法人日本住宅・木材技術センター公式サイト(木造建築物用接合金物承認‧認定金物一覧χマーク表示金物一覧表 令和4年1月1日現在) https://www.howtec.or.jp/publics/index/108/
中大規模木造建築の
接合金物メーカーを調査
ピックアップ3社
大型木造建築で注目される木材、CLT(直交集成板)に使用されるクロス(X)マーク金物。
それらを製作する接合金物メーカーについて調査。さらにその中から3社をピックアップし紹介しています。