中大規模木造建築はすべて木造にすることも可能ですが、さまざまな制約やコスト削減のために混構造になるケースもあります。ここでは混構造の基本とその考え方が柱の接合部に用いられる柱脚について解説します。
異なった構造を組み合わせて混用することを混構造と言います。例えば体育館は屋根が鉄骨造の立体トラス、それ以外をRC構造にすることが多いですが、これは混構造の代表例と言ってよいでしょう。
また混構造は単一構造の弱点が補うことができます。一戸建て住宅でもリフォームの際に耐震性を上げるために木造と鉄骨造、鉄骨造と鉄筋コンクリートを組み合わせたり、エキスパンション・ジョイントという継手金物で異なる工法を調整します。
また新築時においても、1階を鉄骨造や鉄筋コンクリート造、2階以上を木造にするなど高さ方向に異る構造を組み合わせる立体混構造の考え方もあります。洪水時の浸水を防いだり、騒音対策など目的はさまざまです。
中大規模木造建築でネックとなるのが防耐火です。すべて木造で耐火・準耐火建築物を実現しようとすると、建築基準法の制約を受けたりコスト増になるからです。そこで混構造を採用するとそのような問題を回避できます。
公共施設や商業施設など中大規模建築物の多くは、防火壁や特定防火設備の設置が義務付けられます。延べ面積が1000m2を超える建物は、防火壁による1000m2以内ごとの区画が求められ、仮にオール木造が可能でもコストが膨れ上がります。
そこで防火構造であるRC造を木造と組み合わせる混構造にすると、規制を緩めることができます。RC造を平面上で組み合わせて木造部分の面積を区画するようにすると構造上も有利になり、同時にコストも削減できるのです。
柱脚とはその名の通り柱の脚部のこと。柱脚には露出型、埋込み型、根巻き型の3つの施工型式があります。なお柱脚はRC造と鉄骨造など異種構造の接合部が多い混構造です。そのため接合部の応力伝達には注意が必要になります。
コンクリートの中に埋め込むことはせず、基礎柱(梁)天端にアンカーボルトで結合されています。曲げ耐力、剛性を確保する型で3つの型式の中でもよく用いられます。
基礎部分に鉄骨柱をに埋め込んだ柱脚のことで柱脚自体を固定端にできます。個定度が高く、柱脚への曲げモーメントは大きくなりますが、上部構造の変形は抑えられます。
鉄骨柱を鉄筋コンクリート柱で被覆したもので、基礎の天端にアンカーボルトを打ちRC柱を立ち上げて剛性を高めていますが、力の伝達が複雑で扱いが難しいとされます。
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※参照元:公益財団法人日本住宅・木材技術センター公式サイト(木造建築物用接合金物承認‧認定金物一覧χマーク表示金物一覧表 令和4年1月1日現在) https://www.howtec.or.jp/publics/index/108/
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