CLT用クロス(X)マーク金物をはじめとした中大規模木造建築金物メーカーが見つかるnavi » 中大規模木造建築に関するキーワード集

中大規模木造建築、非住宅木造に関するキーワード集

非住宅木造建築や中大規模木造建築を検討する際に、聞いたことがない単語が出てきたり、前から気になっていたけど意味についてよくわからないということもあるでしょう。そこでここでは気になる木造建築のキーワードについて解説します。

仕口金物、継手金物

木造建築において木の長さが足りない時、長さ寸法を増す加工法を継手、土台と柱などど2つ以上の部材を角度をもって接合する場合の加工を仕口といいます。これらは大工の職人技で、腰掛け、ホゾ、蟻、相欠きなどの形状がありますが、金物工法により継手や仕口などの接合部を金物に置き換えたものが仕口金物や継手金物です。

大断面

大断面とは断面寸法が20cm以上の柱や梁の部材のことで大断面材とも呼ばれます。非住宅の中大規模木造建築では大断面材が重要で、梁幅が15cm以上、梁せいも45cm以上の大断面材を用いないと必要とされる防耐火性能をクリアできない場合もあります。大空間に必要ですが特注すると納期もコストもかかるので要注意です。

鋼板の規格

鋼板とは圧延加工し板状にした鋼鉄のこと。金属をロールで押しつぶし伸ばすのが圧延加工です。この鋼板の寸法や形状についてはJIS規格 G 3193で規定されています。また鋼板の平面に対し長さを板厚と言います。中大規模木造建築では板厚が16mm以上など規格品以外は製作金物として特注しても対応できない工場もあります。

ドリフトピン

近年、木造建築技術の向上により金物を使用することで強度や施工効率を上げることができるようになりました。その一つがドリフトピンという専用金物を使ったピン工法です。ドリフトピン接合は断面欠損を少なくできるため強度が上がり、品質も安定するメリットがあります。またピンを埋め込むため見た目がきれいに仕上がります。

柱脚 混構造

混構造とは異なった構造を組み合わせて混用すること。中大規模木造において問題となるのが防耐火対策ですが、防火構造であるRC造を木造と組み合わせる混構造にすると規制を緩めることができます。柱脚とは柱の脚部のことでRC造と鉄骨造など異種種構造の接合部が多い混構造。露出型、埋込み型、根巻き型の3つがあります。

耐火木造、耐火集成材

中大規模木造建築で気になる防耐火性能を上げるのが耐火集成材、耐火木造です。大手ゼネコンは各所で中大規模木造建築プロジェクトを複数進めていますが、そこでは各ゼネコンが開発した耐火集成材が使用されています。燃え止まり型、木質ハイブリッド型などがあり、今後の中大規模木造建築では耐火集成材の使い方が重要ポイントです。

BIM

3Dモデルを使用して建築物を設計することをいいます。従来のCADによる設計は、最初に平面図を使用し、その後建築物の3Dモデルを作成します。一方、BIMは最初から3Dモデルを作成するため、設計業務の効率化やスケジュールの短縮化、設計・施工品質の向上などが可能です。ただし、CADほど普及していませんので、導入コストには注意しましょう。

FSC・PEFC

FSC・PEFCは、森林認証制度のことをいいます。FSCは森林認証制度の先駆け的存在で、WWFが設立に関与しています。一方のPEFCはヨーロッパの林業組合などが立ち上げた後、他の国も参加したため国際的な団体になっています。なお、森林認証制度はESG投資においても注目を集めており、取得することで環境保護への取り組みを第三者にアピール可能です。

大スパン構造

大スパン構造のスパンとは、幅や間隔のことです。大スパン構造は柱心と柱心の間に、数メートル、数十メートル以上の距離が取られています。たとえば、倉庫や体育館をイメージするとわかりやすいです。従来、木造建築での大スパン構造はむずかしかったのですが、金具の開発や法規制改正によって増えています。大断面集成材やCLTなどの資材が採用されています。

製作金物・OEM金物

中大規模木造建築を実現するには金物が重要です。既製品の金物で施主の要望に応えられないなら、製作金物やOEM金物に適応できる業者に相談することをおすすめします。ただ、製作金物をオーダーメイドできるような会社や職人は専門知識や高い技術力が必要です。専門店や業者、経験や事例の豊富さなどを参考材料にして選定しましょう。

JAS構造材実証支援事業

JAS構造材実証支援事業とは、JAS構造材を積極的に使用する企業に対し、JAS構造材の調達費用の一部を助成する制度です。一般社団法人 全国木材組合連合会が実施しています。

世界的な脱炭素化の流れを背景に、建築業界で木材の価値の見直しが進むなか、JAS構造材実証支援事業も注目を集めています。

LVL

LVL(Laminated Veneer Lumber)とは、乾燥させたマツやスギの単板(Veneer)を繊維に沿って縦方向に何層にも重ね、張り合わせた集成材です。単板積層材と呼ばれることもあります。

一般的な木材と比べると、品質のバラつきが少なく、強度に優れているという特徴を持つLVL。長尺の部材でも簡単に作ることが出来ることから、大中規模建築では柱や梁などとして積極的に使われています。

サステナブル建築物等先導事業

SDGやESG投資などの広まりを背景に、建築分野においても、そのコンセプトに沿った前向きな取り組みが推進されています。サステナブル建築物等先導事業は、そういった取り組みに対して、費用を国が一部負担する事業です。事業の対象となるには、設けられた要件をすべてクリアすることが求められます。また、公募期間についても把握しておく必要があります。

プレカット構法

加工済みの構造木材を現場で組み立てるプレカット構法には、工期短縮やコストカットほか、さまざまなメリットがあります。ただ、住宅設計において進化してきた背景のある木造建築を非住宅に応用するとなると、決して少なくない問題に直面することになります。大規模木造建築のなかでもまずはできる限り小さいものから取り組み、コツをつかんでいく必要があります。

構造計算

構造計算は、主に建築物全体の構造をチェックし、建築物が重力や地震・台風などに耐えるか否か確認することを目的としています。建築基準法で規定されているもので、ルートと呼ばれる手法によって計算します。ルートは合わせて3種類があり、それぞれ計算できる内容が異なります。ルートは建築物の規模・種類により適性が変わります。木造建築で構造計算する際は、適切なルートを選択する必要があります。

トラス構造

トラス構造は、三角形に接合した部材で構成される構造のことです。四角形・五角形の構造と比べて強度が高く、曲げモーメントが発生しない特性があります。トラス構造は建物の軽量化が可能で、現しにすればデザインとしても活用できます。一方、多数の部材が必要なために建築コストが高く、施工にも労力と時間がかかります。

CLT用クロス マーク金物をはじめとした
中大規模木造建築金物メーカーを紹介

クロスマーク(Xマーク)
表示金物メーカー
ピックアップ3社

上記の7つの会社のうちクロスマーク金物の8割以上の品目を取り扱い、自社工場で対応している会社である、3社をピックアップしました。各社の公式WEBサイトにあるクロスマーク金物に関する取り組み情報を参考に選定しています。
建築金物メーカー各社は、規格品以外も製造しておりそれぞれ特色があります。そこでCLTパネル接合用のクロスマーク表示金物関連情報とそれ以外に何を得意としている会社なのかについて調査し、まとめました。

タカヤマ金属工業株式会社

タカヤマ金属工業株式会社
引用元:タカヤマ金属工業株式会社 https://www.takayama-kk.co.jp/
ワンストップの生産体制と
BIMを活用した制作金物に強み

現場視点の企画開発力で特注・OEM品にも強い

工場

  • 本社工場 大阪府大阪市
  • 美原工場 大阪府堺市
  • 富田林工場 大阪府富田林市
  • 新潟県、福岡県に製作金物加工工場あり

会社情報

  • 従業員数
    300人
  • 本社
    大阪府大阪市
  • その他営業所
    埼玉県川口市

株式会社タツミ

株式会社タツミ公式サイト
引用元:株式会社タツミ https://www.tatsumi-web.com/
接合金具工法用の
木材プレカット工場に強み

自社プレカット工場を持ち特注金物に積極的

工場

  • 見附工場 新潟県見附市
  • 北関東工場 栃木県日光市

会社情報

  • 従業員数
    280人
  • 本社
    新潟県見附市
  • その他営業所
    東京都中央区
    栃木県日光市
    大阪府大阪市

山菱工業株式会社

山菱工業株式会社
引用元:山菱工業株式会社 https://www.yamabishikogyo.co.jp/
ツーバイフォー金物の実績で
培った技術力に強み

規格品だけでなく各種オリジナル金物も開発

工場

  • 茨木工場 大阪府茨木市
  • 建材工場 大阪府大阪市
  • 安富工場 兵庫県姫路市

会社情報

  • 従業員数
    110人
  • 本社
    大阪府大阪市
  • その他営業所
    千葉県千葉市

※参照元:公益財団法人日本住宅・木材技術センター公式サイト(木造建築物用接合金物承認‧認定金物一覧χマーク表示金物一覧表 令和4年1月1日現在) https://www.howtec.or.jp/publics/index/108/

建築金物施工イメージ
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コスト削減、品質向上の特注金物事例
建築金物施工イメージ

現場のコスト削減、品質向上、工期短縮につながった木造住宅建築金物の事例を紹介。ここでは現場の生産性を考えた製品開発を得意とするタカヤマ金属工業の事例について紹介します。

中大規模木造建築の
接合金物メーカーを調査
ピックアップ3社

大型木造建築で注目される木材、CLT(直交集成板)に使用されるクロス(X)マーク金物。
それらを製作する接合金物メーカーについて調査。さらにその中から3社をピックアップし紹介しています。