ここでは建築用木材が大断面と呼ばれるためのサイズや定義などを紹介。また、大断面であることのメリットやその特性をどのように中大規模木造建築に生かすことができるのかについても、詳しく解説していきます。
大断面とは通常、木材の断面寸法が20cm以上の部材のことを指します。強度のある大断面の柱を使用することで、鉄骨造と同じように高い天井や広い空間設計ができ、レイアウトも自由に設定することができ大断面材とも呼ばれます。
大断面材は施工がしやすく構造耐力も満たすことから集成材が使用されます。大断面集成材による木造建築では金物工法が採用されるケースが多く、乾燥させたひき板を接着するため断面寸法が安定し反りや曲がりも起きにくい特徴があります。
また火災発生時には大断面により表面が炭化するのみで、燃え代をかせぐことで耐火構造にすることも可能。断熱性、吸音性、吸湿性に優れ、十分に乾燥させてから集成材として加工されるため工期の短縮にもつながります。
大断面は一般的な木造軸組工法住宅に使われるケースが多くなっています。それは部材として強度があり品質が均一に保たれていることが理由として考えられます。木造三階建てでも構造強度が確保しやすいからです。
また柱、間仕切を少なくした高さ13mを超える大スパン建物にも対応できるため、住宅以外にも商業施設や学校など大型の建築物に活用されることも多くあります。また木造ラーメン構造が可能で、耐震性の高い建物を実現できます。
非住宅の中大規模木造建築では大断面が重要ワードです。戸建住宅用としては梁幅が10cm程度、梁せい15cmから45cmの中断面でも可能ですが、空間が大きくなるにつれ固定荷重や積載荷重も大きくなるからです。
また設計内容によっても変わりますが、梁幅が15cm以上、梁せいも45cm以上の大断面材を用いないと必要とされる防耐火性能をクリアできない可能性が出てきます。大空間を実現するためには、特注の大断面部材を使うことも可能ですが肝心なことはコストの兼ね合いです。
大断面集成材を特注する場合には納期も長くかかることもあるので、メリットが薄れてしまうことも考えられます。中大規模木造建築では大断面がキーになることは確かですが、最も効率的な部材についての選択は業者と相談することをおすすめします。
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※参照元:公益財団法人日本住宅・木材技術センター公式サイト(木造建築物用接合金物承認‧認定金物一覧χマーク表示金物一覧表 令和4年1月1日現在) https://www.howtec.or.jp/publics/index/108/
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