Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略である「ZEB(ゼブ)」。このページでは木造ZEBの利点・ポイント・今後の展望などを紹介します。
ZEBとはNet Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略で、室内は快適な環境を保ち、年間の基準値に対する建物で消費する一次エネルギー収支ゼロを目標とした建物のことです。ZEHと似ていると思われますが、ZEHは一般の住宅を指すのに対し、ZEBはビル・工場・学校・病院などの大型の施設を指しています。
ZEBが目指している一次エネルギーとは石油・石炭・天然ガス・太陽光など自然から創出できるエネルギーのこと。また基準値とは、用途・設備・地域などによって決められている標準的な一次エネルギーの消費量を算出したものです。
経済産業省はZEBを上記の4種類に分類しています。ただし2024年には省エネ基準の引き上げが行われ、その対象は延べ面積2,000m2以上の大規模非住宅建築物である事務所・学校・ホテル・病院・工場などです。今の基準よりも厳しい条件を満たす必要があります。
参照元:環境省_「ZEB PORTAL - ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ゼブ)ポータル」(https://www.env.go.jp/earth/zeb/about/05.html)
参照元:国土交通省_2024年4月(予定)から大規模な非住宅建築物の省エネ基準が変わります[PDF](https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001519932.pdf)
中大規模建築において、木造ZEBは脱炭素社会を目標に掲げている状況の中で、木造建築ならではの魅力を次世代に伝えるという意義もあります。木造ZEBならではのメリットもあるので、注目する企業も増えつつあります。
木造の建物にはコンクリートや鉄筋にはない木材ならではの温もりを感じさせてくれます。近年では木の温もり・香りが持つ効果も注目されています。企業においては、働いている従業員に対し、建物に良い印象を持ってもらうこともできます。
森林を育てるためには、不要な木材をある程度伐採しなければなりません。地域の木材を使用することで、豊かな森林を育てることにも役立ちます。
木材は断熱性が高いという特徴を持ち、エネルギー消費量を削減しやすいのです。断熱材や太陽光発電などを組み合わせることで快適性・省エネ性を兼ね備えた建物を目指せます。
木材は管理・メンテナンスを行うことで数十年以上使用することができるため、建材として優れた性能を持っていると言えます。木材と現在の技術を組み合わせることで、地震や火災などへの対策も行えます。
中大規模木造建築においてZEBを実現するためには、「省エネ技術」「創エネ技術」を高めることが大切になってきます。たとえば「パッシブ技術を活用してエネルギー需要を減少」「アクティブ技術によってエネルギーの無駄をなくす」「創エネ技術によってエネルギーを賄う」ことを検討しましょう。
また建物を運用する際に無駄なエネルギーを徹底的にリサーチし、効率的に設備を運用するためのエネルギーマネジメント技術も欠かすことができません。しっかりとマネジメント技術を図ることで、継続的なエネルギー消費の削減につながります。
また建築する際も断熱性能を高める・効率性の高い製品を導入する・太陽光発電システムを導入する・耐震性を確保するなどのポイントを押さえることも大切です。建物としての性能も確保した上でZEBを目指しましょう。
木造ZEBの制度は始まったばかりであり、設計手法・技術・コストなどの情報をはじめ、ノウハウの共有が難しい状況です。そのため木造ZEBを建築できる企業が限られているという課題があるでしょう。
今後はZEBの認知度を広げる活動が注力されることでしょう。ZEBを提案する企業と提案される企業の双方が、省エネ性能を高めてZEBを取り入れる意義の共有が必要となります。またZEBの間接的なメリットの普及や付加価値の明確化も広げていく活動も重要でしょう。ただ木造ZEBは一般住宅と異なり、規模もさまざまで、基本的に一棟ごとに仕様なども変わってきます。そのため建物ごとに省エネ・創エネについて考えなければなりません。
地球温暖化などの問題に取り組むためにも、木造ZEBは重要なポイントです。木造ZEBによる独自のメリットもあります。こうしたことから今後木造ZEBの需要が増えると予想できます。
上記の7つの会社のうちクロスマーク金物の8割以上の品目を取り扱い、自社工場で対応している会社である、3社をピックアップしました。各社の公式WEBサイトにあるクロスマーク金物に関する取り組み情報を参考に選定しています。
建築金物メーカー各社は、規格品以外も製造しておりそれぞれ特色があります。そこでCLTパネル接合用のクロスマーク表示金物関連情報とそれ以外に何を得意としている会社なのかについて調査し、まとめました。
現場視点の企画開発力で特注・OEM品にも強い
工場
会社情報
自社プレカット工場を持ち特注金物に積極的
工場
会社情報
規格品だけでなく各種オリジナル金物も開発
工場
会社情報
※参照元:公益財団法人日本住宅・木材技術センター公式サイト(木造建築物用接合金物承認‧認定金物一覧χマーク表示金物一覧表 令和4年1月1日現在) https://www.howtec.or.jp/publics/index/108/
中大規模木造建築の
接合金物メーカーを調査
ピックアップ3社
大型木造建築で注目される木材、CLT(直交集成板)に使用されるクロス(X)マーク金物。
それらを製作する接合金物メーカーについて調査。さらにその中から3社をピックアップし紹介しています。